文字の海。言葉の星。

▽ しゃかい の ごみ

メルヘン青春。

お友達は人魚姫。
恋人はユニコーン

お空はいつだってピンク色。

だから平気なの。

他の人になんて言われようと
パステルに塗り替えた上履きに画鋲を入れられようと
カロンのシールを貼っつけた机に少し変わったイラストを描かれようと
痛くも痒くもないの。

だってあたし、可愛くいたいのよ。
それがあたしなんだもん。
可愛くなきゃあたしはあたしじゃないの。

髪を切られたってお気に入りのリボンは可愛いままだし
体操服が無くなったってふわふわのパニエは制服のスカートの中でいつも可愛いまま。

あたしは可愛いあたしが一番好きなの。

いつだって自分が好きな自分でいたいのよ。

好きなことをするのってそれなりに大変だったり息苦しかったりするものじゃない?

だから先生やパパやママにはきっとあたしの気持ちなんて分からない。

でもね、いいの。
あなたたちに分かってもらえなくてもあたしはあたしだもの。

リボンにレースにピンクのドレス。
ピンクの空にパステルパープルの海で泳ぐ人魚たち。
紺色の夜の闇を星を引き連れて駆け抜ける大好きなユニコーン

あたしの世界にはそれさえあればいい。

なにもいらない。