文字の海。言葉の星。

▽ しゃかい の ごみ

さよならマーチ。

朝起きる。

カーテンから入る日差しがベッドでゆらゆら揺れて、あったかい海の底にいるみたいだ。

あたしはうーんと伸びをしながら人魚姫になって、光るような真っ白いシーツに波を立てる。

今日も世界は平等で、誰にでもすべからく温かくて優しい。


死んじゃうにはもってこいのだ。


さぁカーテンを開けて顔を洗おう。
石鹸の香りを身にまとって可愛いお洋服で着飾ろう。
学校なんていいや、今日は。

だってもったいないじゃない。

空は青いしお日様はぽかぽかだし、こんな日に全てにさよなら出来たらあたしはきっと雲か小鳥か、天使になれるような気さえするわ。

だから行くの。この窓から広いところへ。

パパもママも友達のユリエも知らない、私もまだ知らない場所へ。長い長いピクニックをしにいくようなものね。

リュックも完璧。

それじゃあ皆さん、ごきげんよう。

3、2、1、


ジャーーーーーーンプ!!!!!!